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2006年5月28日 (日)

映画「嫌われ松子の一生」

池袋テアトルダイヤで見てきました。観客は20代前半の女性、またはその年代のカップル。男一人は僕だけかなって感じでした。初日ということもあり、満席。早めに劇場に行っていてよかった。

原作は、半年前くらいに読んでいて、映画化されると面白いな~なんて思っていたら、キネ旬を読んでいたら、なんと撮影中とのこと。しかも監督は「下妻物語」の中島監督。え~なんかあわないな~と思っていたら、コメディ、ミュージカルにするという。まあなんにしても今年一番の期待作になるなと。

実際映画は基本的には本とおんなじ。瑛太扮する若者のもとに、父がやってくる。自分がしらない叔母である松子の骨を持って。松子の部屋を片付けに行った瑛太は、しらない叔母の松子がどのように生きてきたかを知ることになる。生前松子の周りにいた人から松子のことを聞くことになる。

松子の人生は絵に描いたような転落ぶり。中学生の教師から、ソープ嬢、そして人殺しと。それでも愛によって苦しいなかにも生きていこうとするが、ついには裏切りにより引きこもりとなる。そんな中で、昔壁の中で一緒にいた友達と会ったことから、美容師により再起しようとするが・・・・。

中島監督の絵はそれにしてもPOP。デフォルメした、映像は見事。音楽にも見事に注意を払って、松子の生きてきた世代世代をさらりと描ききる。これがなければこの映画もっと、もっと長くなっていただろう。ただ、よる見る夢の世界を現したような世界は、漫画すぎるところもあって、ちょっと・・と思うところもある。しかしそれを差しひいても、CG時代のミュージカル映画として新しい時代を迎えたことを感じさせる。

しかしそれ以上にこの映画は、一人の普通の人間の生き方を考えさせられる。たぶん普通の人は、40歳を越えれば、自分の生き方に関し不安を感じているはず。また、なにかしら過去を背負うことになる。それは楽しいこともあり、苦いこともあり、出会いがあり、別れがあるから。それは愛する人との別れや、親の死など。だれにでも訪れる。また金が絡んで人生を苦しめる。それは家のローンでもあるし、子供の養育費であったり、愛人につぎ込む金や、ギャンブルの金。そんなこんなで誰もが持っている人生は必ず物語を越えるものができるのである。松子以上の人生を送る人はそうそういないかもしれないが、それに近い人はどこにでもいる。そんな普遍性が見るものに共感を与える一部となるでしょうね。きっとそんなところに監督も、出演者も、そして見る人も惹かれたのでしょうね。

それを自分なりの表現でみごとに描ききったこの作品は今年見た中でもベストに入るに違いないですね。

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