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2006年7月 9日 (日)

映画 「街の灯」 そして野島伸司

連続投稿。久々に見た「街の灯」。例の500円DVD。

最初に見たのは確か、ぼくは小学生の頃。たしか日曜洋画劇場で、まだ淀川さんが司会をやっていた頃のこと。

僕は、ドジなチャップリンの行動がおもしろくて、笑っていただけだった。当然ラストも僕は目が見えた花売りの女の子とは、ハッピーエンドなんだろうな。と思っていた。しかし番組終了後に淀川さんは「こんな残酷なラストはない」というようなことを言っていた。当時の僕にはわからなかった。その後何回か見ているけれど、そうかラスト笑っているのは、久々に花売りの少女に出会えたチャップリンだけだ。とも思うようになった。

そのことを決定つけたのは、1999年に放送されたテレビドラマ「世紀末の詩」。野島伸司の作、山崎努、竹之内豊のダブル主演と鳴り物入りで始まったこのドラマ。しかし内容のクラさと一話一話がストーリが完結しているからか全体的な展開が少ない。なのであまり視聴率が思った程上がらなかったことを記憶している。でもそんなことはかまわず内容のレベルの高さは、並みのテレビドラマとは違っていて他の群を抜いていた。出演者、演出のテンションが視聴率低迷でも落ちていないのは、やはり脚本がすばらしかったからでしょう。その中の確か第2話に、目の見えない美少女の面倒を見ている大道芸人斉藤洋介。斉藤洋介は目が見えないから自分の不細工な顔はわからないからという。そんな斉藤洋介に少女は信頼しきっている。しかし目が見えるようになる手術をすると、手術をした医者(袴田吉彦)に「君は美しい。美しいものはそれにふさわしい人と一緒になるべきだ」みたいなことをいい、鏡をみた少女は、自分の美しさに見とれる。そして斉藤洋介を裏切り、少女は医者と結婚する。雨の中にたたずむ斉藤洋介の大道芸人は、涙か、はたまた雨かで、顔の化粧が一筋落ちていく。

この「街の灯」をパクッた話は、話として見事。しかも一歩進んで、目が見えるようになった少女は、それまで世話をしてくれた斉藤洋介を裏切る。それは見えなかったものが見えるようになったので、より美しいものがみたいから、と。竹之内豊は本当の愛とは何か?山崎努と話をして悶絶していたような??

野島伸司はパクリの天才であるのは周知の事実だけれど、(もちろん野島さんのオリジナルもすばらしいのだけれど)さらに一歩常に進めているからすごい。(たしか、世紀末の詩の中にも第何話かはチャップリンの「キッド」をまねた話があったと思う。でも最近のタイヨウのうた(yui主演)の場合は逆でオリジナルは世紀末の詩の第何話か)

で、今回「街の灯」を見たときには、チャップリンは笑っているが、花売りの女の子は、びっくりした表情を見せる。台詞は字幕で「YOU・・?」のみ。そして笑いながらうなずくチャップリン。なんか僕はこれから二人はうまく行くような気がする。

この後はどうなるのだろう。たぶん見る人の人生によって違うのではないか。たぶん野島伸司も別の時期であったら、きっと別の作品になっていたろう。

これだけ、見たものを笑いながら画面に惹き付けて、それでいてこんなに奥深い作品は滅多にない。古くて新しい。やはり天才。

これが500円だって。

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