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2007年4月18日 (水)

傑作なのに知られていたない映画4 「紀子の食卓」 

<ネタばれがありますので注意してください。>

DVDで見ました。見たのが、先週の8日でしたので、記憶が残っているか、心配ですが。

それでも、どうして昨年この映画があまり取り上げられなかったのか、不思議である。

傑作だけどなかなか知られていないのである。監督があくまでインディペンデントにこだわっているのか。

監督は、園子温。この人も、風間詩織のようにPFFでスカラシップに選ばれた人。スカラシップで作った作品は、「自転車吐息」。一塁ベースの向こう側になにがあるのだろうか?この白線をたどっていくとどこにつくのか?ということをよく覚えている、感覚的な映画だったと思います。

その後「部屋」などを撮っていたのですが、前作「自殺サークル」がなんとも不思議な映画で、奇妙に、印象に残っているので、その姉妹編といわれる「紀子の食卓」は、どんなものでしょうと思い、見てみました。

話は、海の見える牧徳とした片田舎から、東京に紀子が出てきたことから、始まる。紀子の家は、ごく普通の田舎好きな父親、母親、妹と住んでいたのだが、こんな田舎がいやになり、東京に憧れる。そんなおりWEBであるサイト、「廃墟ドットコム」で交流していた「上野駅54番」を訪ねるために家出をする。

妹のユカも、姉が見ていたサイト「廃墟ドットコム」をみつけ、姉が書き込んでいたことを見つけ、さらに女子高校生54人集団自殺事件に、このサイトが関わっていることを知り、ユカも姉を追うように家出をする。

父親はユカが残したノートにより、「廃墟ドットコム」を見つける。そして、娘たちがなぜ、いなくなったか知ろうとするが、なかなか理解することが、できない。やがて二人の子供に家出をされたショックから、母親がノイローゼとなり、自殺してしまう。

父親は、ついに二人の娘を探しに東京へと旅立つ。

東京で紀子は、上野駅54番と会った。上野駅54番とは、駅のコインロッカーの番号で、実は上野54番とは、ここで拾われた人で親をしることのない女の人だった。

この人は、クミコと名乗り、紀子に自分の家族だという、やけに明るい人々を紹介される。

ここで、紀子は名前を捨てる。自分は書き込みをしていたハンドルネームのミツコを名乗るようになる。そして追ってきた妹のユカも、ヨーコと名前を変えて行動する。

クミコがやっていたのは、時間でいくら、といったレンタル家族だった。どうやらこれも廃墟ドットコムのサイトのバックグランドの組織が関わっているようだった。

父親はこのサイトの関係者を見つけ出す。そしてこの組織の人たちと会話をする。

「あなたは、あなたと関係がありますか?」なんて組織の人は変なことをいう。理解できない父親は、言い負かされてしまう。そこで父親は田舎の家とそっくりな家を都内でみつける。

そして、その家に自分の子供ふたりを子役に、クミコを母親役にレンタル家族を雇うのだった。

ついに家族はレンタルな形でそろうことになる。

そして父親はこの嘘なそして現実の家族とすごすことになる。しかし・・・

といったストーリーです。面白そうでしょ。実際おもしろいのです。

でもこれはこの映画のまだ消極的な一面にしか過ぎない。

実際にみてみるとわかるのだが、紀子の独白、ユカの独白、父親の独白をそれぞれに組み合わせて話が展開する。これが見事につながっていう。このあたり園監督は、天才だ。

ただ、自殺サークルの話を無理やりこんな話を合わせなくてもいい。

紀子役の吹石もすごくいい。演技賞ものだよ。嫌われ松子がなかったら吹石だね。怪しい女性クミコのうぐみもいい。妹役の吉高ってだれ?でもすごいヘタウマなのか、素の演技をしているのかわからない。ひょっとすると大竹しのぶ系の超レアな期待の新人かもしれませんね。

また、父親お光石研もいい。

2時間40分かかったがあまり長さ感じさせられなかった。

ちょっと暗いし、えぐいところがあるが、これは昨年の作品でのトップを争う作品である。

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