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2011年5月 5日 (木)

「浮雲」と「流れる」 超満員の西武ドーム、高齢者が超満員の新文芸座

西武ファン3万人の大観衆がひいてしまうほどの衝撃的な満塁ホームランによる、普通では考えられないエースの試合の大逆転負けの後、再び5月4日も西武ドームへ行き、今日こそは、と思っていたのですが、ライオンズは結局、石井一久が2回から崩壊。3回持たず降板すると、やはりその後もまるで、ロッテの打撃練習と応援練習の場になり、試合時間の70%が、ロッテの攻撃の時間だったのではと思い、あ~もう今シーズンは早い終わりだなと、感じてしまったのです。

傷心の心のまま、このまま家に帰ってもつまらないと思い、池袋についたところで、新文芸座に寄りました。すると上映していたのが、高峰秀子追悼特集の最終日で、「浮雲」、「流れる」やっていました。

両作品とも日本映画ではなくてはならない名作と聞いていて、見たこともないのし、入れ替えの時間もぴったりなので見ることに決めました。

びっくりしたのが、観客数でした。まず切符を買いに3Fロビーにいくと、すでにロビーはいっぱいで、階段にならんでください、とのこと。しかも前の回は立ち見とのこと。とりあえず切符を買って並んでいて気づいたのですが、明らかに高年齢層。というか平均年齢60オーバーの人々ですね。あきらかに私の母の年齢に近い人たちですが、しっかり階段に並んでいます。きっと昔シネコンになる前に映画を見るときには並んでいた人たちなのだろう。なんと前の回に入れ替えに時間が掛かってしまったので、10分ほど時間が押しているということ。僕も階段で並んでいましたが、私が見えるとところから、某大女優(しかも大御所!)の方が見えました。声のじも間違いないでしょう。でも階段にみんなと一緒に並んでいて、明らかにこの映画を見るのを楽しみにしているようでしたので、声をかけるのはやめました。

さて、やっと入れるようになりました。私は、どちらかというと早かったほうみたいで座席は取ることができましたが、何人か座席が見当たらなく探している人たちがいました。まあ若い人っぽいのでいいか。

何しろ満席!!立ち見!しかもどう見ても60オーバーの年齢の方たち。昨日の西武ドームを思い出し、満員御礼だ!!そんなときに昨日の満員の観客をしらけさせた相手チームの満塁ホームランを思い出す。今日の映画は大丈夫だろうか?

映画が始まった最初は「浮雲」から。高峰秀子は何しろ綺麗で、奇妙な色男と堕ちていく女を見事に演じる。この原作も読んではいないが、この男に絡んで、運命とはいいつつ、3人の女性の死がある。でもこれがあまり浮き彫りの差が激しい。本妻が亡くなっても、愛人が元夫に殺されたほうに思い入れが深い。しかも高峰秀子にも好きな思いを転がしている。まあなんともうらやましい限りである。わたしは、この手の映画を見るとすぐに退屈になるのですが、しかしこの映画を見ていて飽きさせない。なぜだろうと思ったのですが、脚本の構成がうまいのですね。時々入るハノイ時代の輝かしく生きている二人。今にも自殺をしようとする二人。明るさと暗さをうまく対応させて、このあたりが成瀬監督の妙ですね。

次の映画「流れる」も面白かった。こちらは大川端の花町で、時代の変化ととも生きていく芸者さん一家を描いた作品でした。これは本当に芸者連中のみでなく、そこにくる女中さんが、恐ろしく気の利く、腰の低い女中さんで、どこかで見たことあるなと思ったら、田中絹代ですね。こちらも話しに飽きがこない。なんといってもキャラクターが際立っていいですね。芸者屋の女将に山田五十鈴。ザ・芸者といえる芸達者なキャラが一目瞭然。その娘で芸者にならなかった高峰秀子。その芸者屋に長くいて、なんとも年取った芸者が杉村春子。このあたりもいい味をだしている。ビスコンティではないが、古き良き時代が次第に失われていく寂しい背景を持ちながら、コミカルに話を進めていくのがすごい。

すこし、これで満員の西武ドームでしらけてしまった感じが、満員の新文芸座で救われた気がします。

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